服を脱がそうとしても上手くいかない。
それはランディの汗で服が張り付いているからだ。絞れるのじゃないかと思うほど、汗をかいている。
服のすそから手を入れて隆起した筋肉に手を這わせ、服との境目を作る。
張り付いていた服の間に隙間が出来て、ランディは少し風が入ったことに心地良さそうだった。
「腕、上げて」
素直に腕を上げたので、着ていたタンクトップを脱がす。
女性陣にはそんな薄着で、とか散々な言われようだったが、おれはこの格好嫌いじゃないよ。
厚い胸筋の上で這う汗の筋、それを舌で舐め取る。
ランディは小さく声を上げておれの舌の動きに身を任せていた。
汗ばむ腕を掴んで、ゆっくりランディをベッドに押し倒す。
胸の中心部分から主に流れ出てくる汗をおれは吸い上げ続けた。
重なり合う下半身に熱が集中する。
薄いズボンの上から互いのものが勃ち上がっているのが分かった。
おれはたまらずに自分の服を脱ぎ捨てる。汗をかいて湿ったTシャツは脱ぐのに少し時間がかかってもどかしかった。
この間にランディのものが萎えてしまうのじゃないかと思ったからだ。
けれどランディの汗は、止まらない。
「何か、このまま全身の水分が抜けちゃいそうだね」
おれは嬉しくて、すぐランディの下腹部に手を這わす。
ランディは抵抗もせずに自分のベルトにバックルに手をかける。直に触って欲しい?おれもだよ。
ベルトを外して、脱ぎづらいズボンを脱ぎ捨てる。
ランディは寝転がっていたのでおれに脱がせと要求してきた。
「はいはい」
尻の下に手を差し込んでぐいっと引っ張る。
ランディは少し尻を浮かして脱がしやすいようにしてくれる。
それでも汗で湿ったズボンは脱がしづらい。
膝まで下ろしたところでもう良いだろうとおれは投げた。
「どうせエリィ達がいるから早く済ませないといけないし」
ランディもそれにうなづいて、おれの前をぐりぐりと弄る。早く下着を脱げ、ということだろう。
躊躇無く自分の下着に手をかけて、脱ぐ。
何も身にまとっていないのに、空気は暑い。まるで暖房をがんがんかけた部屋で毛布にでもくるまれているみたいだ。
下着を脱いでランディの上にまたがった状態になると、ランディはくすくす笑って来いよと言った。
「上手く出来るかわからないよ?」
「良いさ、最悪お前がイけばそれで良い」
そんな、と思ったが、ランディの眼差しは優しい。汗に濡れた額から一筋落ちていく。首筋にそのまま伝っていく様子に俺は咽喉を鳴らした。
おれはランディの顔の上に自分の下半身を持っていく。熱が熱い口内に頬張られていくのを感じながら、おれもランディのものを口に含んだ。
「ん・・・」
汗が充満した独特の香りが鼻を付く。欲情させるその匂いと口の中でびくびく脈打つそれに夢中になる。鈴口を吸い上げて深く咽喉の奥まで吸い込んだ。
カリの付け根あたりを唇に引っ掛けながら扱くとランディがわずかに呻いた。
おれのものもランディの口で扱かれて、腰周りに鈍い快感が過ぎる。
「あっ・・・は・・・」
水音が響く。唾液をたっぷり絡めて扱かれるとぬるついた感触が気持ちよくておれの口は疎かになる。
だがランディは何も言わない。本当におれだけイかせるつもりかもしれない。
そうはさせまいと再び口に含んでしばらく舐めていたが、段々口がしびれてきた。汗がだらだらと額から落ちてきてはランディの太ももを濡らす。
おれは前髪をかきあげて、額を拭う。
「おいおい、そんなに必死になるなよ」
ランディの含み笑いが聞こえる。
「だって、おればっかりはだめだろう?」
「んなことないぜ?俺はロイドの精液が飲めればそれで十分」
「…あんまり直接言わないでくれ…」
「照れるなよ」
ランディはそう言ってまた愛撫に戻る。
愛撫、そう呼ぶのがふさわしいのか分からないほどランディの攻め方は巧みで、おれはいくらもしないうちに追い上げられる。
自分から腰を押し付けて熱全体をランディの口の中に埋めてしまう。ランディはえづく様子も無く、扱くのをやめず、おれを頂点に導こうとする。
おれはもう完全にランディのものを咥えるのを忘れて、ただ喘いでいた。
ぢゅっと強く吸われて全身を震わせると、自分の汗が飛散する。
「っあ・・・!あぁっん・・・ぅ」
漏れる声を手で塞ぐと同時くらいにおれは達した。
飛び出た精液は余すところ無くランディに飲み込まれた。
「ランディ、ごめん・・・」
「ん、何が?」
「結局おれだけイッちゃった・・・」
「気にすんな、良い眺めでサイコーだったぜ?」
洗い立てのTシャツに袖を通しながらランディは事も無げにそういった。
「それに、汗の匂いってたまんねーしな」
「・・・うん、まあ、それは、確かに・・・」
おれは顔を赤くしていたと思う。
ランディはベッドに座っているおれに後ろからしがみついてきて、肩口に鼻を寄せた。
「シャワー浴びたてもたまんねえけどな」
胸をまさぐり始めた手を払うことも出来ず、おれはされるがまま、ランディの手に散々喘がされた。
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